余薫記

University Student in Kyoto

【日記】知的好奇心の光と闇 ーLight and Darkness of Intellectual Curiousity

知的好奇心に従えば従うほどに、自分のこだわりや孤独感が強くなっていくのを身を以て感じる。一人一人の価値観は異なる。だからこそ物理的には一人ではなくても、心の中ではいつも独りでいるような気がした。表面的には笑っていても、心の奥深くからは笑えなかった。人間関係が億劫になり、距離を置きたくもなった。何が私をこんなに苦しめているんだろう。その理由が知りたかった。

 

 

でも……


「知りたい」という欲求
この感情こそが私を苦しめる根本的原因だった。

 


キリスト教徒ではないから詳しくはないものの、聖書にあるかの有名な「エデンの園」の話くらいは知っている。「善悪の知識の木」を食べたことでエデンの園を追放されたアダムとイヴ。この実を食べたことで、「自分たちが裸であること」を知ってしまった二人。物事を判断できる知識を持ったのだ。アルブレヒト・デューラーの最も著名な作品のひとつに『アダムとイヴ』があるね。あのように彼らは羞恥心によって、イチジクの葉をまとうようになった。

参考・参照:善悪の知識の木ー1(神が定義する善と悪) | 日本基督道場


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Albrecht Dürer's "Adam and Eve" 画像:Wikipedia

 

 

Ignorance is bliss...

「知らぬが仏」「知らないことは至福」とでも言おうか。

 

 

激しい知的好奇心に襲われたのは、大学に入学して日本の伝統音楽に興味を持ってからだった。西洋文化と日本文化の違いを英語で比較する授業があったので、音楽でチャレンジしてみようと思い、ネットを調べ本を読み漁り始めたのがキッカケかもしれない。その深い世界観にどんどん魅了され、まだ解明されていない謎が沢山あることを知ったと同時に「教科書に書いてあることが正しいとは限らない」と深く感じた。科学・教育・歴史・数学・経済・思想・文学・美術と、直接的もしくは間接的に関連する分野を調べていくと興味が尽きることはなかった。異分野での共通項を発見するのも楽しかった。私の中で、狭かった世界が急激に広がりはじめたんだ。

 

 

知的好奇心によって世界を広げていく楽しさ。

でもそれは同時に苦しみも伴った。

 

 

徐々に「自分がどんな人間なのか」理解できるようになった。アイデンティティを確立していったと言うべきか。長所と短所、好きと嫌い、向き不向き、自分に関するあらゆる事が明確になっていった。就活でも「自己分析」は必須とされる。適当に会社を決めて適性が合わず後悔する人も居る中、将来の進路を決めるにおいて「自分自身を理解していたこと」が有利に役立ったのは言うまでもないけど、自分と他人の違いを顕著に感じるようになってしまった。そうして孤独感はどんどん深まっていった。まあ以前の投稿にも同じようなことを書いていたので、とりあえずこちらを載せておこう。

 

vk18.hatenadiary.jp

 

 


BTS (방탄소년단) '피 땀 눈물 (Blood Sweat & Tears)' Official MV

防弾少年団に魅了されるキッカケとなった作品。ダンスと歌、ミュージックビデオの構成が素晴らしいのは言うまでもないけど、アルバム『WINGS』のテーマにも使用されたヘルマン・ヘッセの『デミアンを読んでいるとこの世界観をより深く味わえる。

 

 

本の内容をものすごく簡単に説明すると、何の汚れもない光の世界に居た主人公ジンクレエルが、一人の少年デミアンに出会うことにより闇の世界に足を踏み入れ、葛藤を抱えながらも成長していく物語。全体的に暗く鬱蒼とした作品だけど、私が好きなのはその暗い闇の中に光を見いだせる部分。光があるからこそ闇があり、闇があるからこそ光がある。どちらも欠けてはならない存在なんだよね。

 

 

防弾少年団の楽曲はこれに関わらず、深い世界観が魅力的だと思う。このビデオには『デミアン』のみならず、ブリューゲルの『イカロスの墜落のある風景』などギリシャ神話の要素も混じっていて面白い。しかもどうやらエジプト神話の解釈もできるとか……(本当に調べていると面白い。笑)

 

そして映像にも出てくる「Man muss noch chaos in sich haben, um einen tanzenden stern gebären zu können.」という言葉は、ニーチェの『ツァラトゥストゥラはこう言った』の原文から引用されている。さっきリンクを載せておいたけど、このミュージックビデオがきっかけで読んだんだ。生憎ドイツ語は全然わからないので、英語のほうを訳してみよう。

 

You must have chaos within you to give birth to a dancing star.

引用:Quote by Friedrich Nietzsche: “Man muss noch Chaos in sich haben, um einen tan...”

 

「舞い踊る星を生み出すためには、

貴方自身の中に混沌を持っていなければならない。」

 

知的好奇心によって生まれた孤独感と共に、論理ではなかなか説明し難いような、複雑に絡み合う感情のジレンマにも悩まされた。いつも頭の中には情報が飛び交っていたし、矛盾や葛藤の感情が私を締め付けた。でもこうやって頭がおかしくなるほど考えていると、不思議と綺麗な答えが見えてくることがある。この閃きが出る瞬間、すごく好きなんだよね。なんともいえない快感だったりする。

 

 

暗闇は何も見えなくて不安だけど、

ほんのわずかな光でも明るく見える。

 

 

 

だから苦しくても我慢しよう。

闇の中の光が好き。

むしろ苦難さえ楽しめるぐらい、

広くて強い心を持ちたいな。

 

 

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Today was a good day!

I hope you will have wonderful and valuable days.  Good night!